(有)りんよ工房

| 鋳造 | 

(有)りんよ工房

お仕事内容や、強みを教えてください。
りんよ工房は古い歴史を持つ金属「砂張」と江戸時代以前より伝わる独自の技法「古来技法」を創業以来絶えず、伝承し続けてきた仏具おりんの鳴金物専門工房です。鋳型に使う山の原土を厳選することから最終検品、販売までひとつひとつ工房で行っております。その強みは「音色」です。心地よく鳴り響くその音色は文章で表すことは難しく、実際にご自身の耳で聞き、目で見て、心で感じて頂けたら幸いです。(工房にギャラリーがございます。)
携わられているお仕事の魅力は何でしょうか。
「使こうてくれる人が喜んでくれたらいいんや」工房創業者の二方屋興五朗の言い伝えのように、心に沁みる音色を探し求める多くの方が、私たちの音色に巡り合い、その音色を心より喜んでいただける姿を何よりも嬉しく思います。生涯、代々、何年にもわたり使い続けられる響きを、数あるおりんの中からその方たちと一緒に感じ、選び、寄り添えることの幸せを抱きながら今日も音色を作り続けられることに喜びと仕事の魅力を感じております。
これまでで一番印象的なお仕事(商品)は何でしょうか。
手のひらサイズのおりん「舞妓りん」を2004年に発表。
「仏具のおりん」という発想しかなかったおりんの世界で、当時ではあり得なかった仰天発想としておりんの音色をさまざまな場所へ届けました。その小さなおりんの癒しの音色はお守りとして持ち歩く、病院や高齢者施設、ヨガなど幅広い分野で活躍しています。以後、その発想に影響を受けた数多くの商品が世に出回っています。「小さいのにすごく良く鳴る」この音色を可能にしているのが本工房による古来技法です。

伝統技法紹介

  • 日本全国から鳴物に適した土を試作を重ね精査し、厳選された天然の原土を使用する。

  • 土捏ね

    原土を細かく潰し、水やもみ殻を用途に合わせて練り合わせる。

  • 中子取り

    型を使い内側の鋳型のベースを作る。

  • 回しもん(内)

    おりんの内側になる鋳型を真土(まね)と呼ばれる焼き土を臼で細かくしたものを水で溶かれたものを掛けて、切り抜かれた鉄の板を上下に固定し回すことで形を整える。

  • 回しもん(外)

    おりんの外側になる鋳型を真土(まね)と呼ばれる焼き土を臼で細かくしたものを水で溶かれたものを掛けて、切り抜かれた鉄の板を上下に固定し回すことで形を整える。

  • 嵌め込み

    内側の鋳型と外側の鋳型を合わせて鋳型をつくる。2つの型に隙間が生まれ金属が流れることでおりんの形が形成される。惣型と呼ぶ。

  • 塗り込み

    2つの型が外れないように固定する。

  • 鳴金物の鋳込み

    超高温で焼成された熱いままの鋳型に溶解された特殊金属「砂張」を流し込む。

  • 切削加工

    内側、外側、内側と繰り返し削り仕上げていく。最後に外側を削るときに音をつくる。ひとつひとつ異なる個性を持つおりんに合わせて音色を確認しながら少しずつ個性を最大限に活かせるよう仕上げる。

  • 仕上げ

    音入れ加工をして音色を完成させ、白蠟で仕上げる。

  • 販売

    予約制の工房ギャラリー(TEL075-691-7479当日可)にて試聴と購入、工房見学が可能。

(有)りんよ工房

〒601-8103 京都市南区上鳥羽仏現寺町46-2
TEL:075-692-7479 FAX:075-691-7489
https://rinyo.co.jp

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